2026年7月17日(金曜日)の相場概況
国内日経平均は前日比2694円安の6万4141円と約1カ月ぶり安値で大幅続落。前営業日の米国市場で半導体株が下落した流れを引き継ぎ、AI・半導体関連に売り殺到。キオクシアHDは米国での特許侵害訴訟敗訴(賠償金約371億円)が午後に判明し一時ストップ安。韓国市場と東京市場の休日が続く日並びの悪さに加え、オプション市場のヘッジ売りが下げを増幅させた。TOPIXは109ポイント安の3919と日経平均より下げ幅は限定的で、銀行株など内需株に底堅さも見られた。
米国NYダウは前日比407ドル安の5万2146ドルと続落、ナスダックは362ポイント安の2万5520、S&P500は76ポイント安の7457といずれも下落。中国AI新興企業「月之暗面(ムーンショットAI)」が17日に新AIモデル「Kimi K3」を発表し、米オープンAIやアンソロピックの最先端モデルに肉薄する性能で利用料は米国より安いと報じられ、AI投資の優位性への懸念から半導体株を中心にハイテク売り加速。ネットフリックスは7〜9月期売上高見通しが市場予想下回り株価9.3%急落。好調な米6月住宅着工件数(142.7万戸、予想上回る)・7月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(54.4、3月以降で最高)が下支えしたが上値重く、週間でも3指数そろって下落。
為替ドル円はNY市場で162円31銭(前日比24銭の円高)。米住宅着工件数・消費者信頼感指数が予想上回り一時162円55銭まで上昇も、7月ミシガン大学1年期待インフレ率速報値が4.2%と6月の4.6%から予想以上に低下したことで利上げ観測が後退し円買い優勢。ユーロ円は185円73銭(19銭の円安)、ユーロドルは1.1444(0.0039ドル安)。
中国のAI新興企業「月之暗面(ムーンショットAI)」が17日、新AIモデル「Kimi K3」(2.8兆パラメータ)を発表。米オープンAIやアンソロピックの最先端モデルに肉薄する性能で利用料は米国より安価と報じられ、米国のAI投資優位性への懸念が一気に広がった。市場関係者は2025年の「ディープシークショック」の再来と警戒し、半導体株を中心にハイテク売りが加速。VanEck半導体ETF(SMH)は週間で約9%下落した。
AI半導体地政学キオクシアHDは17日午後、米テキサス州西部地区連邦地裁の陪審が特許侵害訴訟でキオクシアと米子会社に不利な評決を下し、約2億2900万ドル(約371億円)の損害賠償が認められたと発表。株価は一時ストップ安となり、終値は5万2110円(前日比1万円安、-16.1%)と東京プライム市場で最大の下落率を記録。6月22日高値11万2700円から半値以下に下落した。
半導体訴訟ネットフリックスは第2四半期決算で売上高125億6000万ドル(前年同期比13%増)と予想わずかに下回り、7〜9月期売上高見通しを128億6000万ドルと市場予想(約130億ドル)下回る水準で発表。詳細な視聴時間レポート「What We Watched」の公開頻度を2027年から年1回に変更すると発表したことも投資家の懸念を深め、株価は時間外取引で9.3%急落し22カ月ぶり安値を記録した。
企業決算ハイテク7月のミシガン大学消費者信頼感指数速報値は54.4と6月の49.5から上昇し、3月以降初めて50を上回り2月来で最高となった。一方で1年期待インフレ率速報値は4.2%と6月の4.6%から予想以上に低下し3月来で最低。5〜10年期待インフレ率速報値も3.3%と横ばいで、期待インフレが抑制されていることが確認され、年内の追加利上げ観測は後退した。
経済指標金融政策半導体の比重が高い韓国市場と東京市場の休日(祝日・連休)が続く日並びの悪さに加え、オプション市場での損失回避目的のヘッジ売り(デルタヘッジ)が日経平均の下げを加速させた可能性が高いと市場関係者は指摘。一時4100円超安まで下落し、歴代5位の下げ幅となる2694円安で引けた。ただしTOPIXは2.72%安と日経平均(4.03%安)より下げ幅が限定的で、銀行株や内需株には底堅さも見られた。
市場構造オプション